Misandry Blog

ミサンドリー(男性嫌悪)なブログです。

日本の美しき伝統、障害者虐殺

beautiful Japan!!!!!!

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26日未明、神奈川県相模原市の障害者施設で19名が殺害され、26名が負傷するという痛ましい事件が起きました。みなさん、さぞ驚かれたことでしょう。わたしも非常に驚きました。

しかし、なぜ日本でこのような恐ろしいことが、と不安になる必要はありません。障害者虐殺が日本の美しき伝統です。

東北地方には「座頭池」「琵琶ヶ淵」「盲沼」「キンギョ(検校)池」という、盲人と関わりの深い名前の沼や池が多く見られるそうです。井上ひさしの戯曲『薮原検校』は、これらの名前の由来を説明するところから始まります。現在も残るこれらの沼や池ではその昔、盲人が溺死させられたそうです。

藪原検校 (新潮文庫 い-14-15)

藪原検校 (新潮文庫 い-14-15)

 

『薮原検校』の主人公・杉の市(二代目薮原検校)は盲人として生まれ、成り上がるために殺人やレイプなど悪の限りを尽くします。理由はお金を得るため。なぜ、お金がいるのか。

杉の市 おれたち盲は目明きの、慰みものだ。先生がいくら立派なお盲さまになり、また、大仕事をやってのけても、目明きどもは《ほう、盲の身でありながらよくやった》とほめてくれるだけですよ。いつも「盲」の一字がついてまわる。そこへ行くと金は別だ。金さえあれば向うから揉み手して寄ってくる。

杉の市が「先生」と呼んでいる相手は江戸時代の国学者・塙保己市(保己一)。保己市は老中・松平定信から世の中を引き締める最良の策を尋ねられ、杉の市を罰することを提案します。

保己市 (略)考えてみると、彼こそ、定信様のいけにえといえましょう。村々の祭は、年に一度の、浪費、出鱈目、ばかさわぎです。しかし年に一度のそれがあるから、あとの毎日を百姓たちは、つましくこつこつと生きることが出来るのです。その点彼は祭の主役にふさわしい男です。彼が盲、片輪者だったということも条件にはまっています。片輪者こそ、正常な人たちから見れば浪費、無駄、なにか汚らしい物、そして、いとわしいものの権化なのですから。もっといえば正常人の敵なのです。祭に敵を屠ることぐらい見物衆を興奮させるものはほかにありません。祭のあと、見物衆はより勤勉に、より倹約家になりましょう。

これが日本です。「片輪者」を社会的弱者やマイノリティに置き換えると、さらにしっくりきますね。女子中学生が2年間監禁されていた事件では、ネット上の「見物衆」が大興奮していました。

今回の事件では安楽死アンケートまで出現しています。

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この方は「今すぐ差別をやめてください」という批判に対し、「対話をすることが差別ならば貴方のその思いも差別です*1」と答えています。これがbeautiful Japan!!!!!!です。

「ネット上で誰かが自分を殺すべきか否か問うていたらどう感じる?」とこの方に聞いたところで、おそらく意味はないのでしょう。「わたしは障害者じゃないもん!」と答えるだけでしょう。被害者の方々こそ、晋三様のいけにえといえましょう。

振り切れるほど右にいるカルト宗教団体、日本会議

話を戻します。保己市は初めて会った杉の市に対し、こんなことを語ります。

保己市 (略)盲人は晴眼者からなにかうさん臭いもの、なにか生臭い存在だと見られておりますね。もっと嫌な言い方をすれば、薄気味の悪い生き物だと見られている。前世で盲人自身が、あるいは現世で盲人の親が、なにかよくないこと、人の道にそむくようなことを犯したために神や仏の逆鱗に触れ、白眼になった……そう思っている人が殆どです。

親学じゃん。親学じゃん、これ。

親学とは、 明星大学教授・高橋史朗氏が提唱する親学推進協会のことです。控えめに言ってカルト宗教。子供が発達障害になるのは親が伝統的子育てを実践しなかったせいだそうです。

高橋氏は現在、振り切れるほど右にいるカルト宗教団体、日本会議の運動方針作りに関わっているとか。

digital.asahi.com

Wikipediaによると、新しい歴史教科書をつくる会の副会長でもありました。

高橋史朗 - Wikipedia

日本の総理大臣・安倍晋三は親学推進議員連盟会長であり、日本会議国会議員懇談会特別顧問です。安倍晋三が伝統的日本やら伝統的家族やら伝統的伝統にこだわっているのは周知の通り。

自民党憲法改正草案では第24条に新しい規定が設けられています。

第二十四条

家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。
家族は、互いに助け合わなければならない。

一見いいこと言ってる風ですが、これを入れたがっているのは親学&日本会議にがっつり染まっている安倍晋三です。発達障害ですら親の責任なのですから、身体・精神障害者がそうなったのは、親が「なにかよくないこと、人の道にそむくようなことを犯したため」にされるのは自明の理。

また、自民党国民主権基本的人権、平和主義をなくさなければいけないと考えています。

国民主権基本的人権、平和主義、これらがなくなるとどうなるのか。『薮原検校』は「座頭池」や「盲沼」の由来を説明するところから始まるとご紹介しましたが、同時に、盲人を殺す百姓たちも飢饉によって限界まで飢えているという説明が入ります。

これが国民主権基本的人権、平和主義のない世界、つまり福祉や社会保障のない世界です。

江戸時代の飢饉や殺戮を紹介するサイトによると、凶作になったら最後、百姓は足手まといになる幼児や老人を殺し、娘や息子を売り飛ばし、人肉を食べ、売買し、あるいは生きたまま野犬に食べられたそうです。

www.cosmos.zaq.jp

自民党の目指している世界がこれです。食べ物を巡って国民同士が殺し合う世界です。真っ先に殺されるのは、今回の事件のように「生きている価値がない」と見なされた人々です。実際、衆議院議長に宛てた手紙で犯人は、「安倍晋三様のお耳に伝えて頂ければと思います」「安倍晋三様にご相談頂けることを切に願っております」と繰り返しています。

犯人が安倍晋三にものっそいシンパシーを感じているのは、日本がクソみたいな国で、安倍晋三がクソ野郎だからです。

いずれ祖国に殺されるのでしょうか

1996年まで存在していた優生保護法について、このブログでたびたびご紹介していますが、しつこいぐらいおさらいします。不妊手術を強制的に受けさせられていたのは、遺伝性疾患患者、ハンセン病患者、精神病者、精神薄弱者(知的障害者)です。

断種 - Wikipedia

ハンセン病を発症した人は療養所に隔離され、家族や友人に会うことができませんでした。結婚するためには不妊手術を受けなければいけませんでした。子供ができれば堕胎させられました。世界で唯一のハンセン病患者専用刑務所で獄死した人もいます。

ハンセン病 - Wikipedia

菊池医療刑務所 - Wikipedia

以前読んだ東京新聞優生保護法の記事には、奉公先の夫人から知的障害者と決めつけられ、病院に無理やり連れていかれた女性の証言が載っていました。言いがかりさえあれば誰でも障害者になりえます。

これが日本です。「生きている価値がない」と判断された人々はことごとく見下され、罵られ、踏みにじられ、殺されます。いつ殺し、殺されるかわからない国で幸せになれるのは一握りの富裕層だけでしょう。

わたしは『酒と泪とAKBと差別と部屋とワイシャツとEZ DO DANCE』で、差別は人間を「お前なんかこの程度で十分だ」と小さな檻に閉じ込める、と書きました。差別によって人が死ぬことは言わずもがなだと思い、省略しました。そして、ナチスの行ったT4作戦のようなことは、今の日本ではさすがに起きないだろうと高をくくっていました。

T4作戦 - Wikipedia

まさか、障害者は死ぬべきだと考える人間が大量殺戮を行うとは思いもしませんでした。障害者は死ぬべきかと堂々と問いかける人間が現れるとは思いもしませんでした。

しかし、被害者が知的障害者だというだけで実名を報道しないのが日本です。まるで障害者など存在しないかのようです(わたしはどんな事件でも被害者の実名報道は必要ないと考えています)。

これがわたしの祖国です。わたしはいずれ祖国に殺されるのでしょうか。

海外に逃げることができる人は今すぐ逃げてください。すでに海外にいる人は永住権ゲットを目指してください。わたしを含む日本で暮らさざるをえない人は生き延びる方法を考えましょう。

最後になりましたが、『SSRキャラが不倫して妻に謝罪させた件について』でも書いたように、わたしが「障碍者/障がい者」を使用しない理由は、表記を替えたところで何も変わらないからです。

ただ、これはわたしが勝手にやっていることですので、「障碍者/障がい者」を使用する人にどうこう言いたいわけではありません。

 

 

 

 SSRはダブルスーパーレアの略です。

misandry.hatenablog.com

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*1:アンケートの目的は対話をすることだそうです