Misandry Blog

ミサンドリー(男性嫌悪)なブログです。

酒と泪とAKBと差別と部屋とワイシャツとEZ DO DANCE

ジャパンがクールではないという事実

秋元康とAKB運営が訴訟をちらつかせながらリテラを脅しているそうですね。

lite-ra.com

〈当該歌詞は、女優ディアナ・アグロンに憧れる架空の女の子のお話しであり、特定の女性像を推奨する内容ではなく、差別的な意図は全くありませんし、その他貴社が指摘される楽曲の歌詞についても同様に、女性蔑視やセクハラの意図は全くありません。〉

AKB側はHKT48の新曲『アインシュタインよりディアナ・アグロン』への批判を「無責任な誹謗中傷記事」であるとし、記事を削除しない場合は訴訟も辞さないと主張しています。

AKB側が躍起になって削除しようとしているリテラの記事はこちら。

lite-ra.com

読めばわかるんですが、ただの批評です。秋元先生は創作と批評の両輪が揃って初めて文化活動が成り立つことをご存知ないのでしょうか。

つーか、気に食わない批評は力ずくで削除しようとするって素晴らしい心がけですね。ありがとう文化大国日本! クールジャパン!

秋元康も含めて「クールジャパン推進会議」のメンバーは、ジャパンがクールではないという事実にいつ気がつくんでしょう。

アメリカではヘイリー・スタインフェルドが「Gonna love myself, no, I don't need anybody else(自分を愛して、誰かなんていらない)」と歌い、メーガン・トレイナーがナンパしてくる男性に「No」と歌い、レイチェル・プラッテンが「This is my fight song」と歌っています。

ディズニーは「DREAM BIG, PRINCESS」というメッセージを打ち出し、女性を全面的に応援しています。

幼児向けVer.にはちゃんと男の子もいます。

わたしはこの動画を観るたびに、アメリカでは女性だからという理由で人生を諦める必要がないんだと泣きたくなります。使用されている『Hall of Fame』がいい曲すぎるせいもありますが。

翻ってクールなジャパンはどうでしょう。

J-POPや演歌の歌詞を改めて眺めると、男性に依存する女性主人公が多いことに気づかされます。漫画やアニメにもセクシズム(性差別)やミソジニー女性嫌悪)が当然のように出てきます。

たとえば、日本で一番売れている漫画『ONE PIECE』。興味のある方はこちらのまとめをどうぞ。

togetter.com

いろいろな価値観が存在する世の中で、男性に依存するしか能のない女の子を肯定する曲が発表されるならまだわかります。それでも、かなり問題がありますが。

女性が安価な労働力として使い捨てにされる世の中で、10代の女の子に「頭からっぽでいい」と歌わせることは、「女は死ぬまで男の奴隷でいろ」と言っていることと同じです。

まあ、秋元キャピキャピ康は頭が空っぽなので、ここまで説明しても理解することはできないのでしょう。非常に残念です。

キンプリ観てないのにEZ DO DANCE

わたしはこのブログでしょっちゅうアメリカン・カルチャーを称賛していますが、丸腰の黒人を射殺した白人が無罪になるアメリカが理想郷などではないことは十分に承知しています。そもそも、この世に理想郷なんてありませんし。

質の高い作品を求めてさまよった結果、アメリカのエンターテインメントに行き着いただけです。『テレビとミソジニーとパクリ』でも書いたように、日本のドラマは質が低いだけでなく、海外ドラマやハリウッド映画を丸パクリしています。例として挙げた2作品はあくまで氷山の一角です。J-POPも洋楽をパクりまくっているそうですが、楽譜の読み方がわからないので保留。

わたしだって、日本のドラマや映画、歌を好きになれるものならなりたいですし、誇りにできるものならしたいと思っています。

しかし、無理なんです。小学生の頃から「なんで大河ドラマはご都合主義全開なんだろう」と不満を抱いていました。あの頃から日本のエンターテインメントは何も変わっていません。むしろ悪化しています。

わたしが時代劇に対して抱いていた不満はすべて、時代劇研究家の春日太一さんが『なぜ時代劇は滅びるのか』で書いていました。激しく同意の嵐。

なぜ時代劇は滅びるのか (新潮新書)

なぜ時代劇は滅びるのか (新潮新書)

 

こんなわたしですが、最近は邦楽も聞いています。巷で「電子ドラッグだ」と囁かれている『キンプリ』の挿入歌『EZ DO DANCE -K.O.P. REMIX-』をエンドレスリピートしています。

EZ DO DANCE -K.O.P. REMIX-

EZ DO DANCE -K.O.P. REMIX-

  • 仁科カヅキ&大和アレクサンダー(CV.増田俊樹&武内駿輔)
  • アニメ
  • ¥250

『キンプリ』とは『KING OF PRISM by PrettyRhythm』の略です。アニメです。上映時間58分の映画です。わたしはまだ一度も観たことがありませんが、それでも『EZ DO DANCE』をエンドレスリピートしています。

とてもわかりやすいレビューはこちら。

news.mynavi.jp

「ここから本編のネタバレ」という見出しの下を最後まで読んでも、たぶん支障はありません。最後まで読みましたが、よくわかりませんでした。

差別という名の檻

脱線しすぎて本題を忘れました。そうそう、もう一度『アインシュタインよりディアナ・アグロン』に戻ります。

buzz-plus.com

簡単にご説明しますと、バズプラスニュースという個人運営のバイラルメディアが、『アインシュタインより~』は差別に非ず!という記事を掲載してプチ炎上しました。

編集責任者のMr. Fox氏は「差別や蔑視は『対象となっている当人がどう思うか』がいちばん重要」という謎理論のもと、年齢不詳の女性200人を対象に意識調査を行いました。

設問は4つ。

学生時代あなたは「学力」と「可愛らしさ」のどちらをより求めていましたか?
難しい事を考えず「ふわり風船のように生きたい」と思いますか?
勉強ができても愛されなければ意味がないと思いますか?
人は見た目が肝心だと思いますか?

いろいろな方がすでに指摘しているんですが、どうやったらこんな馬鹿みたいな質問ができるんだろう。

対象は学生? それとも社会人? 美人で頭がいい女性なんて普通にいるよね? てか、女子アナの存在は無視? 「ふわり風船のように生きたい」って抽象的すぎぃ! むしろ、モテや外見に執着するのは男性のほうじゃね? 等々がわたしの感想です。

試しに、Amazonで「男+モテ」で検索してみました。結果は7,201件。「女+モテ」は5,031件。しかも、「女+モテ」の結果には『女にモテる男は、色気が違う。』『女にモテるオーラの出し方』などの男性向け恋愛指南本が混ざります。

「※ただしイケメンに限る」というインターネット・ミームもそう。男性はこの言葉にやたらとこだわっている印象を受けます。

問題は「差別や蔑視は『対象となっている当人がどう思うか』がいちばん重要」という謎理論です。

ストックホルム症候群は有名ですね。

ストックホルム症候群 - Wikipedia

ストックホルム症候群とは、精神医学用語の一つで、誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者が、犯人と長時間過ごすことで、犯人に対して過度の同情や好意等を抱くことをいう。

被虐待児が親をかばう場合は家庭内ストックホルム症候群と言うそうです。また、学習性無気力(学習性無力感)という現象も存在します。

学習性無力感 - Wikipedia

学習性無力感とは、長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象である。

拉致監禁された女子中学生が2年間も逃げられなかった理由は学習性無力感です。加害者が好きだったからでは断じてありません。

差別も監禁と同じです。差別は人間を「お前なんかこの程度で十分だ」と小さな檻に閉じ込め、寿命が尽きるまで出られなくさせます。しかし、被害者は自分を責めたり、加害者をかばったりします。加害者の価値観を内面化しているせいです。

被害者がいくら差別される自分が悪いと言おうが、加害者をかばおうが、関係ありません。加害者が悪意はなかった、故意ではなかったと言い訳しても関係ありません。加害者に悪意や故意がなかろうが、被害者はすでに檻に閉じ込められています。

不思議なことに、自己責任論者にはこの檻が見えていません。檻は貧困や病気によっても生じますが、自己責任論者は健康な体でのびのびと歩きながら、遠くまで行けないのはお前の努力が足りないからだとのたまいます。

日本という国で女性として生まれると、物心がついた頃から「お前なんかこの程度で十分だ」と檻に入れられます。むしろ、檻と悪魔合体した男性が「男より有能になるな」「若さがすべてだ」「見た目がすべてだ」「愛されなきゃ意味がない」と襲ってきます。檻から逃げ続けるか、諦めて檻の中で暮らすかのどちらかしかありません。これが日本人女性の一生です。

わたしが「DREAM BIG, PRINCESS」の動画を観て泣きそうになるのは、檻がどこにも存在しないように見えるからです。

 

 

 

 『アインシュタインより~』へのわたしの批判はこちらからどうぞ。

misandry.hatenablog.com